ビジネスアナリティクスとデータアナリティクスの違い 役割・責任の比較

ビッグデータは、あらゆる場所での意思決定を変革し、強化しつつあります。 大企業や高等教育機関、政府機関などの組織は、リーチの拡大や売上アップ、業務の効率化、新製品やサービスの立ち上げのために、非常に多くのソースから得られたデータを役立てています。

すべてのデータを理解して活用し、競争力を高めるために、企業はビジネスアナリティクスとデータアナリティクスの両方を利用する必要があります。 この2つの領域はしばしば混同され、互いに機能や役割、責任が交換可能であると思われがちです。 この記事では、それぞれの機能の目的について調べ、役割と責任を比較することで、ビジネスアナリティクスとデータアナリティクス、どちらのルートが自社のビジネスに適しているかの判断を可能にします。

ビジネスアナリティクスとデータアナリティクス:概要

ビジネスアナリティクスとデータアナリティクスは両方とも、データを処理して操作し、データから知見を抽出し、その情報を利用してビジネスパフォーマンスを向上させるという要素を含んでいます。 それでは、この2つの役割の間にある根本的な違いとは何でしょうか。

ビジネスアナリティクスでは、データがビジネスに与える比較的大きな影響とそこから導かれるアクションです。たとえば企業が新しい製品ラインを立ち上げるかどうかや、あるプロジェクトを他よりも優先するかどうかなどに重点が置かれています。 ビジネスアナリティクスという単語は、企業がマーケティングや顧客サービス、セールス、ITなどの主要な事業部門の有効性を測定し、向上させることを可能にするスキルやツール、アプリケーションの組み合わせを指します。

データアナリティクスでは、大量のデータセットを精査することでパターンや傾向を明らかにし、仮説に関する結論を導き、データに基づく知見によってビジネス上の意思決定をサポートすることです。 データアナリティクスは、「地理的要因や季節要因が顧客の選択にどんな影響を与えているか?」や「顧客が競合企業に乗り換える可能性はどのくらいか?」といった質問に答えようとします。 データアナリティクスの手法には多様な技術やアプローチが含まれており、よくデータサイエンスやデータマイニング、データモデリングビッグデータ分析がデータアナリティクスの中に含まれます。

ビジネスアナリティクス(BA)入門

ビジネスアナリティクス(Business Analytics)とは、統計的な分析手法を適用することでイノベーションの推進と財務パフォーマンスの向上に役立つ情報を明らかにすることに重点を置いて、企業データを繰り返し調査することです。 ビジネスアナリティクス主導型の組織では、ビッグデータは貴重な企業資産であり、ビジネスプランニングを促進して将来の戦略をサポートするものと見なされています。ビジネスアナリティクスは、この知見の宝庫から最大限の価値を生み出すのに役立ちます。

ビジネスアナリティクスには主に3種類あります。記述的(Descriptive)、予測的(Predictive)、そして処方的(Prescriptive)です。 通常これらのビジネスアナリティクスは段階的に導入され、企業が抱えるほぼすべての質問に連携して答えを出したり、問題を解決したりできます。

  • 記述的アナリティクスは、「何が起きたか?」という質問に答えます。この種類の分析では、過去のデータを評価することで、将来の計画を立てる方法に関する知見を手に入れます。広く利用可能になった セルフサービスのデータアクセスツールや検出ツール、ダッシュボードのおかげで、経営幹部や技術以外の専門家はビッグデータによって生まれた知見によるメリットを享受して、ビジネスパフォーマンスを向上させることができます。
  • 予測的アナリティクスは、知見を得るための次のステップです。 企業は機械学習と統計的手法を用いることで、将来何らかの事象が発生する可能性を予測できるようになります。 しかし、予測的アナリティクスはその性質上、あくまで確率的なものであるため、未来を正確に言い当てることはできません。過去に起こった出来事に基づいて、最も起こる可能性の高い結果を示唆するにとどまります。
  • 処方的アナリティクスでは、記述的アナリティクスと予測的アナリティクスの結果に基づいて、実行可能なアクションを調査します。 この種類の分析では、数学的モデルとビジネス規則を組み合わせて、異なるシナリオやトレードオフに対して取ることができる複数の対応を推奨することで、意思決定を最適化します。

企業はこれらのビジネスアナリティクスの手法の一部または全部を利用できますが、必ずしもこの順序とは限りません。 直観的なインターフェイスを備えた、他の多くのデータソースとの密接な統合を可能にするツールがすぐに利用できるため、セールスから製品開発、カスタマーサービスに至るまで、あらゆる部門でビジネスアナリティクスを導入できます。 こうしたソリューションの多くは、ユーザーがデータサイエンティストの助けを借りずに高度な分析モデルを適用することを可能にし、巨大なデータセットの中から隠れた知見を見つけ出す新たな機会を創出します。

ビジネスアナリティクスには十分な量の高品質なデータが必要であるため、正確な結果を求める企業は、異なるシステム間でデータを統合して照合し、どのデータのサブセットを社内で利用可能にするかを決定する必要があります。

データアナリティクス入門

データアナリティクスとは、データから結論を導き出すために生データを収集して調査するプロセスのことです。 あらゆる企業が、売上高や市場調査、物流、取引データをはじめとする膨大な量のデータを収集しています。 データ分析の真の価値は、傾向やリスク、機会を示すことを可能にするデータセットのパターンを認識できるという点にあります。 企業はデータアナリティクスを利用することで、こうした学習結果に基づいて自社のプロセスを改良し、より良い意思決定を行うことができます。 これは、どんな新製品を市場に出すかを考えたり、価値ある顧客を維持するための戦略を策定したり、新たな治療の効果を評価したりという形で実現するかもしれません。

最もよく使われるデータアナリティクス手法は、分析プロセスを高速化するために自動化されています。 以下のような強力なデータ分析プラットフォームが広く利用可能であるおかげで、データアナリストは数日から数週間ではなく、数分から数時間のうちに膨大な量のデータを探索できます。

  • データマイニング: 大規模なデータセットを探索することで、傾向やパターン、関係を特定します。
  • 予測分析: 過去のデータを集計して分析することで、企業が顧客の行動や機器の故障などの将来の結果に適切に対処できるようにします。
  • 機械学習:統計的確率を使用して、コンピュータに従来の解析モデルよりも高速なデータ処理方法を教え込みます。
  • ビッグデータ分析:データマイニング、予測分析、機械学習のツールを適用することで、データをビジネスインテリジェンスに変換します。
  • テキストマイニング:文書やメール、その他のテキストベースのコンテンツ内のパターンや感情を特定します。

重要なビジネスアプリケーションをクラウドに移動する企業が増えるにつれて、データアナリティクスはビッグデータを活用した迅速なイノベーションを可能にします。 クラウドテクノロジーは、データアナリティクスチームがより多くのデータを保存し、より簡単にデータにアクセスして調査できるようにする、高速で革新的な環境を構築します。その結果、新しいソリューションによる価値実現までの時間を短縮します。

ビジネスアナリティクスとデータアナリティクス:比較

ビジネスアナリティクスとデータアナリティクスが、技術とデータを利用してビジネスパフォーマンスを向上させるという同じ最終目標を持っているという点には、ほとんどの人が同意するでしょう。 企業が利用できるデータ量が指数関数的に増え続けているデータ主導型の世界では、2つの機能が連携することで効率を最大化し、有益な知見を明らかにしてビジネスの成功を後押しすることさえ可能になります。

今回の比較対照により、ビジネスアナリティクスとデータアナリティクスの間の違いが明確になるはずです。

ビジネスアナリストとデータアナリスト:役割の比較

ビジネスアナリストとデータアナリストは、両者ともデータを取り扱います。 違うのは、データで何をするのかです。 ビジネスアナリストはデータを使用して、戦略的なビジネス上の意思決定を行います。 データアナリストはデータを収集して操作し、データから有用な情報を特定して、得られた結果を利用しやすい知見へと変換します。 データアナリティクスをすることがデータアナリストの最終的な目標です。

どちらの役割の人も、どんなデータも大好きで分析者のマインドを持ち、問題解決技能に優れ、長期的な展望に向かって業務に取り組むことができる必要があります。 しかし、どちらのキャリアパスにするかを決断しようとしているなら、両者の違いを理解することも同じように重要です。

  • ビジネスアナリストは、データを使用して問題と解決策を明らかにしますが、データに対する深いテクニカル分析は行いません。 ビジネスアナリストは概念的なレベルで作業を行いながら、戦略を策定して関係者とコミュニケーションを図っており、データがビジネスに与える影響に関心を持っています。 他方、データアナリストはその時間の大部分を、各種ソースからの生データの収集、データのクリーニングと変換、そしてさまざまな専用の手法を適用して有用な情報を抽出し、結論を導き出すことに費やします。
  • ビジネスアナリストは通常、eコマースや製造業、ヘルスケアなどの分野で幅広い専門領域または業界経験を持っています。 この役割の人は、データアナリストよりも分析の技術的側面への依存度は低いですが、統計ツールや一般的なプログラミング言語、ネットワーク、データベースに関する実践的な知識を必要とします。
  • ビジネスアナリストは、モデリングと要件収集に習熟している必要があります。一方データアナリストは、強力なビジネスインテリジェンスとデータマイニングのスキルに加えて、機械学習やAIのような需要のあるテクノロジーへの習熟が必要です。
  • ビジネスアナリストにとって、経営管理に関するしっかりとした背景知識は本当に役立ちます。 多くのビジネスアナリストは、経営、ビジネス、IT、コンピュータサイエンスまたは関連する分野の背景知識を持っています。 一方、複雑な統計やアルゴリズム、データベースについて理解する必要のあるデータアナリストの場合は、数学や情報テクノロジーの背景知識があるのが望ましいです。

それぞれの役割に必要なその他の能力

ビジネスアナリストとデータアナリストが成功するためには、技術スキルや役割固有のスキルに加えて必要な能力がいくつかあります。

ビジネスアナリストは、次のことができる必要があります。

  • ビジネス上の問題や課題を全体的な視点でとらえることができる。
  • 会社全体のメンバーと協力して、変革を推進するために必要な情報を入手できる。
  • 明確で理解しやすいビジネス計画とプロジェクト計画、レポート、分析を作成できる。
  • 社内のあらゆるレベルの関係者と関わりを持ち、コミュニケーションを取ることができる。
  • さまざまな聞き手に対して、明確で説得力のある推奨事項を提案できる。

データアナリストは、次のことができる必要があります。

  • データを意味のあるビジネスインサイトに変換できる。
  • 独力で成果が出せる。
  • 関連するデータセットを特定し、臨機応変に追加できる。
  • 結果を明確かつ有意義な方法で報告できる。
  • 必要に応じて、新しいデータ収集と分析のプロセスを定義できる。

ビジネスアナリティクスまたはデータアナリティクスを始める

新興のスタートアップ企業から、既に地位が確立されたグローバル企業まで、あらゆる企業は革新とビジネスの成長のためにデータを活用する必要があります。 データアナリティクスとビジネスアナリティクスの手法は、データを最適化することで効率を高めて問題を解決するという共通の目標を持っていますが、いくつかの根本的な違いがあります。

ビジネスアナリティクスとデータアナリティクス、どちらの方法を選択しても、関連性の高い信頼できるデータを多くのソースから素早く、簡単に、そして安全に収集する必要があります。Talend Data Fabricは、データ統合とデータ整合性のための一連のクラウドベースのセルフサービスアプリケーションを提供しており、分析プロセスを高速化します。 なぜなら、アナリストがデータクオリティに確信を持てれば、関係者も毎回、適切なビジネス上の意思決定ができていると確信できるからです。今すぐTalend Data Fabricをお試しになり、データ駆動型の意思決定を始めましょう。 

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